ただ一人、ただ一戦に全てを。たかが格ゲーに対する情熱と涙

獣道弐、格ゲーに人生かけた狂人達の最終決戦 格闘ゲーム

結果が分かるので、ネタバレが嫌な人は先に動画を見てね。

Youtubeで「獣道弐」と検索すれば多分あると思います。

私はドキドキしっぱなしで、最終的に泣いてました。なんでやねん。

今話題になっているeスポーツですが、このイベントはスポーツっていう雰囲気じゃない。

eスポーツ?格闘ゲームに人生かけた狂人達の決闘(獣道弐)
2018年3月10日(土)13時から、「獣道弐」というイベントが開催されました。 格闘ゲーム業界では神とされているウメハラさんが主催です。

↑先にここを読むと分かりやすいです(イベントの前情報、予想)

 

「獣道弐」は日本で一番有名なプロゲーマーウメハラさんが企画した格闘ゲームのイベント。 

ワンマッチが3回行われるシンプルなルール。

対戦するゲームと対戦者は、ウメハラさんが見たい、面白いと思う組合せ。

 

獣道弐の対戦カードは以下の通り。

第1試合:スーパーストリートファイター2X

こたか商店。 vs イトー

第2試合:鉄拳7

たぬかな  vs ゆうゆう

第3試合:ストリートファイター5 ArcadeEdition

ウメハラ  vs ときど

第1試合:スーパーストリートファイター2X

前回のイベント「獣道」で兄ケンを圧倒した、こたか商店。のガイル。

対するは中部地方のミスタースト2、イトーのディージェイ。

これだけ聞いてもなんのこっちゃですよね。

 

格ゲー好きな私もスパ2X事情はよく知りません。

1つだけ言えるのは、いい勝負だったってこと。

24年も前のゲームに対するやり込みを感じました。

壁際に追いやられてピンチなのに、よくあそこまで冷静に対処できるなと感心。

飛び道具と牽制のダメージ差が、少しずつ積み重なったのかなー。

最後まで的確だった、こたか商店。が10-6で勝ちました。

第2試合:鉄拳7

かわいい女子プロゲーマー「たぬかな」メガネな人妻「ゆうゆう」のシャオユウ同キャラ勝負。

たぬかなが攻めて、ゆうゆうが切り返すという展開になっていた。

 

実況のハメコ。さんは鉄拳は3ポイント差がつくと逆転は厳しいとコメント。

たぬかなが先行したが、2ポイント差でギリギリ食いつくゆうゆう。

さらに中盤で追いついて、ポイントがイーブンに。

10ポイント先取で、なんと9対9のフルセットまでもつれ込む。

最終的にフルラウンド勝負になり、最後の最後までどっちが勝つかわからない展開に。

 

本当にギッリギリの勝負を制したのは、ゆうゆう。ポイントは10-9。

ゆうゆうは途中、笑顔でバナナを2~3本食べていた。

この人妻は変人だと思った。可愛かったけど。

忙しいスケジュールの中、負けた時のリスクもあるのに出場したプロゲーマーのたぬかなも凄い。

そして可愛い。

(ゆうゆうはこの後しばらくしてプロゲーマーになりました。)

第3試合:ストリートファイター5 ArcadeEdition

格闘ゲームの頂点ウメハラと、現在の世界最強ときど。

試合前の二人のコメントが印象的だった。

ウメハラ「強いです」

ときど「相手が強いのは分かってるんですけど、今回は俺の方が強いって自信があります」

 

ウメハラは自信があるときは本当に強い。

逆にあまり自信がない時は、大会なんかでもサクっと負ける。

 

東大卒のときどは強さを求める姿勢が並ではない。

頭脳面だけでなく精神面も鍛え、多くの大会で結果を出してきた。

 

そんな二人の試合で凄かったのはウメハラのガイルの使い方。

ガイルは普通、技を出すために後ろに下がる。

もしくはしゃがんで相手を待つ。

しかしウメハラのガイルは違った。

何もせずにその場で立っている。

下がらずに絶妙の間合いで相手を見ている。

 

格闘ゲームでキャラクターが立ったまま停止状態になるなんて滅多にない。

ウメハラのガイルは不動でときどの豪鬼を見ていた。

空間を制していた?いや空間がガイルだった。

よく分かんないけどそんな感じ。

 

ソニックの緩急がえげつなかった。

甘えた波動に対するサマーが恐ろしかった。

 

EVO優勝、カプコンカップ準優勝のときどでさえ、ウメハラを崩すことはできなかった。

試合結果は10-5でウメハラが勝利。

獣道弐で心に残ったこと

正直なところ、見ててウメハラが怖かった。

一人の相手、一つの戦いに全力を尽くすと、ウメハラはあそこまで研ぎ澄まされるもんなんやね…

解説のふ~どのセリフ「結局、ウメハラさんが1強なのかな」を聞いて、なんだか少し悲しくなってしまった。

 

試合の後のインタビュー、敗者のときどは泣いていた。

「ゲームの中でくらいは勝ちたかった」

ときどもウメハラと同じように、今日の戦いに全てをかけて臨んだことがわかった。

ときどにとって、格闘ゲーム、そしてウメハラっていう存在がどれだけ大きいんだろう。

ウメハラは冗談で「ゲーム以外全部(ときどが)勝ってると思うんですけど…」と言っていた。

 

ときどは東大を卒業している。

品行方正だから色んなメディアに出演して、プロゲーマーという謎の職業の好感度を上げている。

最近のプロゲーマーとしての成績、賞金もウメハラを上回っている。

それでも、ずっとウメハラの背中を追いかけてるんだなぁ…

長年やりたいと思ってきた試合が実現して、本気でやって叩きのめされた。

その真剣な取り組み、情熱が涙になったんやろねぇ。

 

私も気づいたらめっちゃ泣いてました。

思い出しても目が潤むわ…

 

たかが格闘ゲームなんだけどね。

人と人が真剣に戦うのは熱いね。

幽遊白書で骸も言ってた。

真剣勝負は技量にかかわらずいいものだ

決する瞬間  互いの道程が花火の様に咲いて散る

ドラマやったなぁ。

ときどには、ウメハラとは違う種類の人を惹きつける魅力があると思う。

素晴らしいときどさんが私は見たい。

 

獣道参もあるみたいなんで、楽しみに待ちます!

これはウメハラさんが書いた本。

Amazonのkindle年間ランキング1位(2位は池上彰さん)になってしまった。 

プロゲーマーという職業がちょっと話題になっているとは言え、しがない一人のゲーマーが書いた本がここまで人に影響を与えたのは何故なのか。

正直な話、格闘ゲームのプレイヤー人口はたかが知れているし、ウメハラさんのファンだってそんなに多くない。

年間ランキング1位になった理由は、ウメハラを知らない人が読んだから。

格闘ゲームという、世間から否定される世界で勝ち続けた男が、ずっと感じて、悩んで、考えて、実践してきたことが書かれています。

私にとって、残念な自己啓発本よりもよっぽど刺さりました。

 

ウメハラさんに負けて涙を流した、ときどさんが書いた本。

ときどさんは東大、さらに東大の大学院まで進学した異色のプロゲーマーです。

以前のときどさんは、ゲームの対戦が盛り上がらない、寒い戦術も勝つためには平気で使うプレイヤーでした。

優れた頭脳をフル活用して、つまらないと言われようが理にかなった行動を徹底していました。

しかしそのスタイルが変わった。

サブタイトルの「論理は結局、情熱にかなわない」が、まさに今のときどさんを表しています。

 

スポーツでもゲームでも、素晴らしいプレイを見ると興奮します。

でも一番みたいのは、やっぱり人であって、その人のストーリーなんだよなぁ。