【実体験】フリーランス金銭トラブル、支払督促で回収

未払いと支払督促 トラブル

今の世の中、会社員よりもフリーランスの方が稼げるよ的な意見があります。

間違ってはいないけど、こんなリスクもあるってことを知っておいたほうがええで!

実際に自分が体験してみると、色々としんどいからね。

スポンサーリンク

未払いが発生した経緯

わたしくサイトーはWebサイト制作・保守、IT業務代行、プログラミング講師などIT関連の仕事をしています。

ある時、これまで何度かお付き合いのあった顧客から仕事の依頼があり、内容や日程に問題がなかったので請け負いました。

作業が何回か発生する仕事だったので、作業のたびに費用をその場で受け取って領収書を渡すことに。

まとめて振り込んでもらったほうが経理としても楽だけど、少し不安要素があったのでその方法にしました。

(以前その会社からの支払いが大きく遅れたことがあった)

 

最初のうちは現金で費用を受け取っていましたが、途中で「口座振込にしたい」と言われ、立場的に断りづらかったので承諾。

その後、数回にわたり作業をしましたが、時間が経っても口座に入金されることはありませんでした。

未払いの金額は20万円いかないくらい、私にとっては結構な金額です。

そもそも請求書や計上でお金が合わなくなってしまう…

顧客の言い分

2ヶ月くらい待っても連絡がなかったので、さすがにこれはマズイと思って相手先に連絡しました。

何度か相手のスマホに電話するも出ない、折り返し電話もない。

ムムムと思い、別の日に固定電話から相手の固定電話に電話すると繋がりました。

 

これで話ができると思ったのも一瞬で、すぐに良からぬ雰囲気を感じた私。

「お久しぶりです~、どうしたんですか急に?何かありましたか~?」

すぐに分かりました、この人が費用をバックレようとしてることに…

 

まぁそりゃそうなんですよ。支払いの連絡をしてこないということは、そのまま無かったことにしてしまえって考えてるわけです。

分かってはいたけど悪い方向に進んでいることに凹みます。

費用の振込の話を伝えて、どういう状況なのか説明を求めました。

 

「いやー、経理の承認がおりなくて、こっちとしても払いようがないんですよー」

経理ってあなたの妻でしょというツッコミはせずに、きちんと契約書にサインしてもらったこと、費用を払う義務があることを伝えます。

 

こういう場合、ドラマみたいにバシっと決まることなんてありません。大抵は泥試合。

相手がゴネ始めて、だんだんと罵詈雑言レベルが上がってきました。

「そもそもあんな作業、ほとんど私だけでやれることですから」

今こうやって振り返ってみると、この一言で私の覚悟が決まったんですねー。

 

これはもうどういう結果になろうときっちり最後までやってやると決心しました。

少し考えさせてくださいと相手に伝えて通話終了。

お金の回収方法

よく考えてみると私はラッキーだったと思います。

独立してからドえらい金銭トラブルに巻き込まれたわけでもなく、高額の未払いを食らったこともなかった。

フリーランス(個人事業主)は完全に自己責任で仕事をするから、当然トラブルも自分で対処しないといけません。

相手方と電話した後、怒りや不安で「ぬおおー!」状態になってましたけど、こういう問題に対する経験も必要だなと考えると、少し冷静になれました。

 

色々と調べてみて、こういう未払いに対する方法としては内容証明支払督促の2つが有効だと判明。

証拠が揃っている、通常訴訟になっても相手方の裁判所に行ける距離、相手に対するプレッシャーが強いことから支払督促を選びました。

支払督促は手続きが簡単で、費用が安く、裁判所の処理が早いというメリットがあります。

ちなみに売買代金だったらオンラインで支払督促ができるようです。

私のようなIT関係の個人事業主は作業をして費用を受け取る請負代金になるので、オンラインではできません。

支払督促の方法、必要な書類

支払督促準備2

(↑まず準備する書類など)

 

支払督促は手続きが簡単とはいえ、慣れない人間がやると結構な時間がかかります。

必要な書類が結構ある、書く項目が多い、サンプルと自分のケースが違うと書き方が分からない、等々。

やることを逆算して説明すると、最終的に相手側の住所を管轄している簡易裁判所に封筒を郵送します。

封筒に入れるのは以下の通り。

  • 3枚の書類
  • そのうち2枚のコピーを3部ずつ
  • 収入印紙
  • 郵便はがき
  • 切手を貼った封筒を2つ
  • 資格証明書(相手が法人の時のみ)

※特殊なケースの場合は他にも必要な書類があるので、送付先の簡易裁判所に確認するのが確実です

支払督促提出3

(↑最終的に簡易裁判所に郵送したもの)

 

私がやってみて困ったポイント、知っておくと役に立つ事をまとめます。

1.最初に資格証明書

相手が法人の場合のみ、資格証明書が必要です。

私が申請したのは履歴事項全部証明書、これはオンラインで手続きができ、書類が家に届きます。

かんたん証明書請求

他にもWebサービスがありましたが、法務省が管理しているここが一番安かったです。

少し古風なWebサイトデザインですが、ある意味それが安心できる。

登録と申請は簡単ですが、支払いで少し戸惑いました。

(少し時間が経ってから画面を更新しないと納付ボタンが表示されない)

 

最初に資格証明書を申請する理由は、手元に書類が届くまで時間がかかるから。

とは言え私は申請した次の日に書類が届いたので、このシステム恐るべし!と思いました。

インターネットバンキングで手数料500円を支払って入手完了。他にもATMで支払う方法があります。

 

こういう資格証明書には期限があり、3ヶ月以内に発行されたものでないとダメと聞きました。

2.3枚の書類を準備する

3枚の書類とは、「支払督促申立書」「当事者目録」「請求の趣旨及び原因」です。

このサイト(東京簡易裁判所)に必要な書類、書類の記入例があります。

書類は自宅やコンビニのプリンターで印刷すればOK、あとは記入する項目を見て、記入例に従って書いていきましょう。

3.簡易裁判所に確認

だがしかし!封筒のサイズや送達費用が裁判所によって違うんです。

この裁判所による違いで支払督促申請書に書く金額が変わるので、確実な情報を調べて金額を記入した方がいい。

私は参考サイトに書いてあった東京都墨田区の通りにしたけど、東京都でも別の裁判所では違いました。

ネットで調べるだけでなく、相手側を管轄している簡易裁判所に聞く方が失敗がないのでトータルで早く安く済みます。

 

もし近くに簡易裁判所がある場合は窓口に書類を持って行き、書き方を教えてもらうのもありです。

近くに裁判所がない、時間がないという方は電話でも大丈夫。

相手の住んでいる都道府県と簡易裁判所でGoogle検索すればすぐに分かります。

 

確認するポイントは、

  • 切手代
  • 封筒サイズ
  • 収入印紙代
  • 書類のまとめ方(ホチキス止めなど)
  • 私がミスしたポイント(後述)

など。他にも気になる箇所、書き方が分からない部分は聞けば早くて確実です。

4.切手、郵便はがき、封筒、収入印紙を購入

郵便局に行き、切手、郵便はがき、封筒、収入印紙を買います。

この4つは全て郵便局で購入可能です。

切手代、収入印紙代、封筒サイズを事前に確認しておきましょう。

5.必要事項を記入、コピー、押印

3枚の書類に必要事項を記入します。

Webサイト東京簡易裁判所にある記入例と、簡易裁判所に確認した内容に従って書いてください。

記入が終わったら、当事者目録と請求の趣旨及び原因は、押印していない原本を3部コピーします。

そして支払督促申立書には収入印紙を貼り付けて、必要な場所に押印します。

当事者目録と請求の趣旨及び原因は原本の上の方に押印します。

 

全ての書類準備が終わったら、完成形の書類3枚と資格証明書を確認用に1枚ずつコピーしておきます。

後で何かあった時、必ず役に立ちますよ。

 

封筒に入れる封筒には相手の住所と自分の住所を書き、すぐに送れるよう切手を貼ります。入らない場合は封筒を折り曲げて入れましょう。

全部を入れた封筒には送り先の簡易裁判所の住所と自分の住所を書いておけばOKです。

私は郵便局で全部を入れた封筒を送りましたが、ポストから送る場合は事前に金額を調べて切手を貼っておく必要があります。

番外.私がミスした箇所

私がミスしたのは、請求の趣旨及び原因の書類です。

仕事を受けたのは代表(債務者)ではなく別の人だったので、その人の名前を書きました。

しかし名前を書くだけでは債務者との関係が明確ではないので、〇〇(会社名)の社員である誰々と書かないといけません。

 

そしてもう1つ、届け先の住所について。

私は書類を確実に届けたかったので、届け先の住所に相手方のマンションの部屋番号まで書きました。

しかし会社によっては登記簿に部屋番号まで書かないところもあります。

登記簿の住所と届け先の住所が完全に一致しないのは手続き上よくないようです。

その時は届くかどうか心配でしたが、部屋番号を書かなくても相手方に届きました。

届かない場合は別の手順を踏む必要があると聞きました。

 

私は記入ミスをした書類を送ってしまいましたが、何とかなりました。

その理由は当事者目録と請求の趣旨及び原因に捨て印をしていたからです。

そうしておくと、何かあれば裁判所の担当者からの電話があり、向こうで修正ができることがあります。

ラスト.封筒を送る前の最終チェック

封筒に入れるものが多いので確認することも結構ありますがポイントだけ。

  • 提出物のコピー
  • 捨て印をする

コピーは印鑑が押されていない状態の当事者目録3部と請求の趣旨及び原因3部…の事ではありません!

封筒に入れる全ての書類について、自分用にコピーを取っておきましょう。

裁判所から電話が来た時に見ながら確認して対応できます。

 

そして当事者目録と請求の趣旨及び原因に捨て印をしておくこと。

裁判所の担当者が電話だけで間違いを修正することができるようになります。

 

自分用のコピー以外、全て封筒に入れて相手方の近くの簡易裁判所に郵送しましょう。

お金を回収できたのか

相手の方はよく「裁判なんて簡単ですよ、私は慣れているので」と普段から言っていました。

裁判に慣れているということは、それだけ問題を起こしてきた証なんですよね。

そういう発言が相手にどんな印象を与えるのか、よく言えば反面教師になってくれたわけです。

 

そんな裁判のベテラン?ですが、話を聞いているとあまり法的な知識があるように感じませんでした。

IT関係のトラブルで某企業と裁判中と言っていましたが、時間が経っても何も進展なし。

その人は自分を大きく見せるために嘘をついてしまう癖がありました。その気持ちを分らなくはないけど、そういうのって悲しいですね。

 

私が支払督促を簡易裁判所に郵送し、簡易裁判所から相手方に書類が届いてすぐ、私の口座に入金がありました。

相手からの連絡はとくにありません。

入金額は今回の手続きにかかった費用は含まれていませんでしたが、仕事の請求書通りの金額でした。

ここまで来ると手続き費用の約3000円は誤差のようなものなので、私としては十分な結果が得られたわけです。

書類の手続きや、郵送してからのストレスから解放されて、ものすごくスッキリしたことは忘れられません。

調べもの、書類の準備や記入にかかった時間は当然お金になりませんが、無駄にならずに済んで良かったです。

 

入金を確認した旨を相手にメールで伝え、一件落着。

その方からのメール返信はありませんでした。

 

支払督促は私が仮執行の申請をしなかったので、自動的に効力を失いました。

もし相手からの入金がなければ、仮執行の手続きに進んでいたと思います。

相手が不服申し立てをした場合、裁判に進んでいたかもしれません。

 

私は支払督促をして、仮執行に進むことなく未払いの費用を回収することができました。

裁判所から届く書類には、それだけの心理的プレッシャーがあるということですね。

何度もメールや電話をするより、こういった手続きをするほうが効果がありました。

もちろんこちらの正当性を証明するもの(契約書、成果物、作業履歴が分かるもの、連絡の履歴など)がないとダメですが。

終わった後の感想

今回の件は、いい経験になったとは言えやっぱりしんどかった…

他の仕事をやりながら、慣れない作業をやるのは心身ともに負担になります。

相手からキツい事を言われるのも、覚悟しているとはいえ気持ちのいいものではないですからね。

 

支払督促は証拠取り調べをしません、だから手続きがすごく早い。

しかし相手が不服申し立てをすれば、次は裁判に進むことになります。

不服申し立ては本当に簡単、何故なら郵便物の中に不服申立書と返信用封筒が入っているから。

ある意味、支払督促は賭けになるかもしれません。

 

20万に満たない金額だと、弁護士に依頼すると裁判に勝っても費用倒れになることが多い。

もし裁判に進んだ場合は弁護士に相談しないで裁判を進める予定でした。

自分でやる場合、よく分かっていないから証拠が十分にそろっていても負けることは十分ありえます。

それでもやってやると思ったのは、変な話ですが好奇心が強かったから。

せっかくここまで苦労したんだし、失敗しても失うものは無かったのでやってみました。

 

後になって人づてに聞いた話ですが、相手側はどうやら資金繰りに困っていたようです。

だから私のような個人事業主に対する支払いを後回しにして、法人への支払いを優先していたと考えられます。

こういうケースは非常によくあるので、フリーランス、個人事業主の方は注意しないといけません。

 

今回の件で学んだのは、フリーランスは時間が惜しいんだから余計なトラブルを起こさないように予防することの大切さですね。

金銭トラブルの回避策

不誠実な人とは付き合わない、これは肝に銘じておいた方がいいですね。

どんなに報酬が高くても、後になって何かしらの被害を受けるかもしれません。

今回の件で身に染みたのは、仕事以外で慣れないトラブル処理をするのは本当につらいということ。

費用が支払われたのは良かったけれど、こういう経験はもうしたくない…

 

いくら契約書にサインや押印をしてもらっても、契約を守らない人はいるんです。

こういう人は常識が通じないので、きちんと正攻法でいくしかないない。

とは言え、やっぱり疲れますけどね。その作業がお金になるわけでもないし。

それでも個人事業主、フリーランスはそういう問題を自分で解決しなければならない。

 

そこに時間や気持ちをかけたくないなら、シンプルな方法があります。

エージェントに依頼すればいいんです。

(IT系のフリーランサーは大抵このエージェントを利用したことがあるはず)

案件の金額から仲介手数料や諸費用を引いた額を受け取ることができます。

トラブルを避けたり仕事を紹介してくれたりするので、フリーランスにとって凄く有難い存在です。

自分の仕事やスキルアップに集中できるって素晴らしいことなんですよね。

 

私もエージェントを利用した経験がありますし、今後も定期的に利用する予定です。

この辺が有名なエージェント。

  1. 【フォスターフリーランス】
  2. 【BTCエージェント】
  3. 【TechClipsフリーランス】
  4. レバテックフリーランス

このようなエージェントでスキルカウンセリング(面談)をすれば、自分の価値や足りないもの、業界の動向が分かりますよ。