IT後進国の日本で小学校プログラミング教育を必修化する理由

プログラミング教育の狙い プログラミング教育
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小学生向けのプログラミング教室の講師エンジニアの仕事をやってます。

2020年に必修になるプログラミング教育について、普段は言いづらい本音をぶっちゃけますよ。

子供の習い事で迷っている人の参考になれば嬉しいです!

(私も親なので習い事で迷う気持ちは分ります)

 

なんで今、プログラミング教育を必修化するんですかね?

文部科学省がやるって言ったからです

答えになっとらん!

ごめんなさい!すごく簡単に言えば2つの狙いがあります。「コンピュータの基礎、使い方を知る」「時代に合った考える力を養う」ですね

先頭集団から転げ落ちた日本

ここから少しだけプログラミング教育を語る上で重要な話をします。

これは私の意見ではなく客観的な事実です。

世界中の企業の時価総額ランキングというものがありまして、今だったらトップ5にMicrosoft、Apple、Amazon、アルファベット(Google)、Facebookのような有名企業がいます。

世界トップ50のうち、日本企業は1つだけ。トヨタ自動車が45位にランクイン。

 

まぁ令和元年の今、日本は不景気だからしょうがないと思いますよね?

じゃあ平成元年ではどうだったんでしょうか。

世界トップ50のうち、日本企業が32社。トップ1~5は全て日本企業でした。

今の日本から考えると想像もできないですよね!

これを知ると、バブル期の話がそんなに盛られてないって分かります。

日本の落ちっぷりが半端じゃない!

今の日本は、世界で影響力を持っていない、経済的に勢いがない国というのが現実です。

「日本のここがスゴイ!」みたいなテレビ番組が流行っているのが、少し悲しくなります。

落ち目の有名人が自慢をしてまわっているみたいでちょっと切ないです。

日本は時代の変化についていけなかった

現在の時価総額ランキングのトップ5を見てみましょう。

Windowsのマイクロソフト、iPhoneのアップル、オンラインショッピングと言えばAmazon、検索エンジンと言えばグーグル、FacebookやInstagramでお馴染みのフェイスブック…

「なんというIT感!!」

「これが情報化社会かッ!」

 

30年前に儲かっていた企業と今儲かっている企業の方向性が全く違います。

木村拓哉と元SMAPの3人くらい違う。中居くんのことは言うな!

 

つまりこういうことなんですよ。

この30年で技術の進歩が人の生活を大きく変えて、お金の流れや価値観が変わったと。

そして情報化社会へ上手く対応できなかった日本は競争力を失ったわけです。

ITリテラシーの無さは明らかに弱点

日本の経済が世界の先頭集団から落ちた理由は色々とあるらしいです。

その辺は専門家じゃないので詳しくは分かりません。

ただし日本がIT後進国で海外の企業より遅れているとは、かなり前から言われていました。

ITリテラシーが低いのは、今の時代では大きな弱点です。

ITリテラシーとは、コンピューターやネットワークを使いこなす力、情報技術に関する総合的な知識のことです。

 

ExcelとかWordが使えないオジサン上司とかよくいますね

そういうレベルじゃないんですよ。子供も若者も中堅社員もITについて分かってないんです。先進国の中でも最低クラス!

 

日本のビジネスパーソン、ITスキルが先進国で最も低い

(↑日本人の性格で自己評価が低いのは分かるけど、スキル習得に関心がない点が良くない…)

 

プログラマやSEなど、IT関係の技術者が少ないだけじゃないんです。

日本人の多くはITについてきちんと理解せず、何とな~くスマホやITサービスを利用しています。

 

Wi-Fi=タダで使えるインターネットと思っていませんか?

パソコン1台につきメールアドレス1つと思っていませんか?

コピー&ペーストが何か知ってますか?

 

分かる人にとっては当然の知識なんですけど、実はちゃんと分かってない人が多いんです。

日本は全体的にITリテラシーが低い、これが問題です。

 

今の時代、ITスキルが低いとそれだけで損をしています。

他の人が早く、安く、簡単にできる事が、自分だけできないのは悲しいですよね?

知っているか知らないか、それを上手く活用できるか、それが本当に大きな差になっています。

時代に合った教育を取り入れる

どんな国でもそうですが、教育内容は時代に合わせて変えていく必要があります。

ITがなければ日常生活ができない現在、ITに関する教育は必須です。

日本は海外に比べてITリテラシーが低めなので、全体的な水準を高めたい。

諸外国も低年齢からITに関係する教育を取り入れているし、日本もやるべきだろうと。

 

こういった意見が増えて、2020年からプログラミング教育が小学校教育で必修化されることになりました。

(2012年から中学校の技術・家庭科で「プログラムによる計測・制御」は必修になっていました)

小学生からプログラミング教育を必修化することで、今の時代に必要だと考えられている能力を伸ばすことが目的です。

その能力を簡単にいうと「コンピュータの基礎、使い方を知る」「時代に合った考える力を養う」となります。

サイトーの意見

小学生向けプログラミング教室の講師+エンジニアの立場から言うと、小学校のプログラミング教育必修化は悪くないと思います。

ただし、2つ気になるポイントがあるんです。

1つ目は教師の負担が増える事、2つ目はプログラミング教育という呼び方

 

小学校プログラミング教育のコマ数や内容はそこまで多くないかもしれません。

あくまで授業を受ける側ならですけどね!

教える側の立場で考えると、新しいことを勉強したり、生徒が分かるように授業の準備したり、習熟度をチェックしたり…間違いなく負担が増えます。

これ以上、小学校教師の負担を増やすと先生になりたい人がいなくなるのでは…。

それに教師はプログラミング教育の専門家じゃないので、先生によって授業内容のばらつきが他の科目よりも大きくなってしまいます。

外部の支援員を上手く利用すれば、先生の負担を軽減できるはずです。

 

そしてプログラミング教育という呼び方は誤解を招きます。

海外ではコンピュータサイエンスコンピューティングなどと呼ばれてます。

プログラミングはコンピュータサイエンスの1ジャンルに過ぎません。

国語の中の現代文や、社会の中の地理のようなイメージです。

小学生に学んで欲しいのはプログラミング技術よりもITの基礎や論理的思考のはず。

言葉にこだわるわけじゃないけど、誤解を招く表現は良くないです。

 

今の時代、ITの基本的な知識や利用法を知らないと、それだけで損するんですね

プログラミング教育は子供の可能性を広げると思うので、上手くいってほしいです

 

  • 日本は情報化社会への対応が遅れ、国民全体のITリテラシーが低い
  • ITスキルが低いと今の社会では不利になる
  • 以前から言われていたIT教育がようやく形になってきた
  • 上手く仕組みをつくらないと教師の負担が増えてしまう
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